マサ 2nd           お正月.2003




疲れた心をいやす場所 マウリパラダイス
忘れていた自分に帰る場所 ブアリキ村
青い世界と永遠の時が支配する場所 キリバスの海


満員電車の通勤、決められた就業時間。
同じような毎日を繰り返すうち、心はどんどん消耗していく・・・
何かに追いたてられるように、ここでは何もかも違う。
何も決まっていない毎日。
何をするか、その時決めればいい。心にゆとりが生まれる。
そして少しずつ心が満たされていく・・・。

村に一歩ふみ入れれば、そこは陽気で楽しい人たちの住む世界。
道端で会う人と何気なくあいさつを交わし、子供たちと一緒に遊ぶ。
いつの間にか村の一員のように受け入れてくれる。
人間関係なんて小さなものをここでは感じない。
日本ではおさえられていた感情が、ここでは外にでてくる。
楽しい時は笑い、踊りたい時は踊る。

ある日の夜、村の集会場に踊りの練習を見に行く。
そこにいた人からお前も踊れといわれた。
いつの間にか輪に入って踊っている自分がいた。
皆が笑いながら楽しそうに自分を見ている。自分もそれを楽しんだ。
言葉などいらない。
その時僕の心は村の人に溶け込んだ。

海に出れば気ままにポイントを選び、潜る。
そして海底にとどまり、まわりを見渡す。
すると群生するサンゴと、さまざまな生きものが目に入ってくる。
そこは青の世界と命で満たされている場所だった。
美しい世界は時を忘れさせる。
そこに永遠にとどまっていたいと思ってしまう。
こんなに美しい海は経験できない。
永遠に心に刻み込んでいきたい。

楽しい時はいつか終わり、また日本へ帰る。
ここで過ごした思い出は忘れない。
いつかまた来ることを夢みて。